タッピングの一例 |

Aナベタッピング

A皿タッピング |
十字穴付
タッピンねじ |
タッピングは下穴が有れば、タップがなくても自らタップを切りながら締結するのでタップを立てる手間が省けます。
頭の形状は基本的に小ねじと共通です。
先端形状により、1種から4種までがあり、材質や板厚により選定します。
木ねじと形状は似ており、木工に於いて代用(又は堅い木の場合は敢えてタッピングを採用)する場合もありますが、木ねじとの最大の違いは、木ねじは通常熱処理されておらず、首下が空いていますが、タッピングは通常は熱処理されており、全ネジです。
また木ねじはピッチ(山の間隔)がタッピングより広いため柔らかい木にも適しています。 |
タッピングの先端形状による分類 |
1種
(Aタイプ) |
上の写真にあるように先端が尖っていてねじ山が粗い。 主に鉄板などに使われる。 |
2種溝無し (B0タイプ) |
Aタイプよりわずかに細かいが一見するとAタイプのような粗い山を持ち、先端が平らにカットされている。樹脂などに使われる。 |
2種溝付き (B1タイプ) |
B0タイプの形状で、切れ込みやすくするためにさらにねじ山先端にタテの溝が入る。 |
3種溝無し (C0タイプ) |
Bタイプのように先端がカットされていて、小ねじと共通の細かい山を持つ。 一見すると先端がテーパー処理された小ねじのように見える。 |
3種溝付き (C1タイプ) |
C0タイプの形状で、切れ込みやすくするためにさらにねじ山先端にタテの溝が入る。 |
4種 |
Bタイプと同じ山でAタイプのように先端が尖っている。 ほとんど流通していません。 |
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ナベドリルネジ

皿ドリルネジ

HEXドリルネジ |
ドリリング
タッピンねじ
(ドリルネジ) |
ドリリングタッピングは下穴あけとタップ立てを行いながら締結していきますので、穴開けの手間もタップ立ての手間も両方省けます。
しかも毎回最適サイズのドリルで穴をあけているのと同じなので締結力も最大限に発揮されます。
「ピアス」「テックス」「ヘックス」などと呼称される事も多いですが、後述の理由により指定する場合を除いて「ドリルネジ」等と呼んだ方が混乱が少ないです。
主材として鉄とステンがありますが、指定しない場合「ステン」と言うと強度を重視した「SUS410」となります。
SUS410(マルテンサイト系ステンレス)は一般的なSUS304(オーステナイト系ステンレス)より高い強度出せる反面、鉄分が多いため「ステンレス」でありながら錆びやすいという特徴があります。(磁石にも付きます)
(防錆力を重視する場合はSUS304系もあります。ドリルネジの場合、単に「ステン」と言ったらどの店でもほぼ確実に「SUS410」と解釈されます) |
「ピアス」「テックス」「ヘックス」…実はそれぞれモノが違う!?
ピアス
→旧「ピアス販売」で扱っていた「ピアスビス」という商品がドリルネジ普及のパイオニアである事からドリルネジの代名詞として使われるようになりました。
テックス/テクス
→元々はアメリカのITW社が商標登録した「TEKS」に由来。日本ではJPF社が販売するドリルネジを指しますが、こちらも広く普及した事から同じくドリルネジの代名詞として使われるようになりました。
ヘックス
→HEX=六角形の事から六角頭のドリルネジを指して言う方が多いようですが、実はこちらもJPFの六角頭ドリルネジの商標となっております。
現在では同様の他社製品が多数あるため「ピアス」や「テクス」と言ってしまうとショップによっては「メーカー指定」という意味合いに取られてしまう場合が多くあります。(当社の場合はトラブル防止のため指定かどうか確認しますが…)
以前は「ピアス指定」「テクス指定」ですと割高でしたが、現在はメーカーさんの企業努力で他社品と大差なかったり、モノによってはピアス製やJPF製の方が安い場合もありますので、価格面でお客様が大損するという事は少ないと思いますが、例えば他社製なら要望サイズの在庫が有るのに店員さんが「ピアス指定」と思いわざわざ取り寄せなければならない…といった事態にもなりかねませんのでご注意下さい。
ウォークマンやらウォシュレットやら固有の商品名が代名詞になってしまうパターンは多々ありますが、ドリルネジに関しては2つの商品名が代名詞になるという非常にややこしい状態になっていますので売る側としても非常に気を遣う商品です。。 |